「名探偵の掟」
名作ではないが、とんでもない意欲作。主人公は推理小説の警部。
この時点で読者の皆さんは、この女が怪しいなと睨んでおられるかもしれない。古典的推理小説のパターンとして、女を見たら犯人と思えというのがあるが、まさにそのタイプである。そんなことは私にだってわかっているが、役柄上、彼女を疑うわけにはいかないのだ。
ぶっちゃけすぎ。
登場人物は自身が探偵モノのシリーズ小説の登場人物であることを自認していて、またそれにウンザリしてたりする。
ミステリの"お約束"を根底から破壊するのは痛快というかなんというか。